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瑠璃のかなたに

多国語勉強の効用

近年の研究結果から、多言語を勉強する行動には、思考能力などの「能力」の向上や老化に伴う脳の機能低下を抑制する効果があることが明らかになってきているといわれています。

フランス語で「l’espritde l’escalier(レスプリ・デ・レスカリエ)」は直訳すると「階段のウイット」という意味になりますが、誰かと話をして別れた後「部屋を出て階段を降りるときにふと『あー、これを言っておけばよかった!』と思い出しながら、いまさらどうしようもない」という状況を言葉にしたものでフランス人にとっては「言い得て妙」な表現が、英語にはそのような状況を言い表す表現はないそうです。日本語ではそれに近い言葉として「後の祭り」があります。

他にも例えばドイツ語の「Kummerspeck」(悲しみのベーコン)、ポルトガル語の「サウダージ」(愛する人への想い)、日本語の「恋の予感」などその国独特の言い回しがあるといいます。

母国語ともう一つの外国語を使えるバイリンガルや、さらに多くの言語を操るマルチリンガルになるためには言語そのものに加えてその背景にある考え方にも目を向けることが大事であるといわれています。

しかし、他言語を操ることによるメリットは多文化の理解だけではないということが明らかになってきています。カナダのヨーク大学の研究では他言語を操る子供は算数、読解、語彙力のテストで良い成績を残す傾向がることが判明しています。またおそらく言葉の文法を理解するプロセスの中で鍛えられたためか、一覧や配列の記憶能力が高いこと、そして不必要な情報を振り分けて本当に必要な情報だけを抜き出す能力に優れている傾向がわかってきています。

このように、母国語以外の言語を学ぶことは老化を抑える効果もあることがわかっています。なお、効果を期待するためには必ずしも多国語をマスターするレベルに達する必要はなく、「多国語を勉強しよう」という気持ちを持ち、理解しようと努力する行為が脳に良い影響を与えるそうです。

私は今、イタリア語を習っています。同時にラテン語を独学で勉強中です。向上は望めませんが勉強の過程を楽しんでいます。最近の脳科学の進歩に「記憶の回復」のメカニズムが解き明かされつつあるようです。インターネットで「記憶の回復」を「キーワード」に検索し「ギガジン」のサイトでこの記事を見つけました。興味深く思い、この記事をまとめました。

今度の土曜日までにイタリア語の文にして土曜日にイタリア語教室では発表します。


by pypiko | 2015-06-02 09:32 | その他