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瑠璃のかなたに

地球のお荷物、核廃棄物について

オリンピック誘致のためのスピーチで阿倍総理大臣が核物質の流出は完全にコントロールされていますと言い放った言葉に日本中の人々が疑問を抱いたものでした。

最新号のニューズウィークで“「北米のフクシマ」に迫りくる危機”というタイトルの記事を読みました。読んだ後の感想はフクシマなんてこれに比べると小事だなという思いがしてきました。地球の未来がますます危ぶまれます。

アメリカはワシントン州東南部の町リッチランドの郊外にハンフォード核廃棄物貯蔵施設があります。長崎に投下された原子爆弾のためのプルトニウムが精製された施設で、冷戦期にはアメリカの核兵器製造の拠点にもなりました。
冷戦が終わりソ連の脅威がなくなると「西半球でもっとも汚染された場所」と称される無用の核施設だけが残されました。今やこの一帯を脅かす地下に眠る177機のタンクに貯蔵された膨大な量の核廃棄物で土壌を汚染し、爆発の恐れさえ指摘されています。

米国エネルギー省は廃棄物処理をベクテル社に委託してきましたが、利益を見込んで飛びついてきたベクテル社の下請け企業が次々と結果を出せず撤退したあと、98年英国核燃料会社(BNFL)との契約が成立したことによって希望の光が見えたかに思われたにもかかわらず当初69億ドルだった予算は2年後には152億ドルに跳ね上がり契約を解除されてしまいました。その後核廃棄物の処理はなされないまま、安全性をたびたび無視しているベクテル社は安全確保と称して作業を延ばし延ばしにして毎年莫大な予算を確保し続けています。

核施設の廃棄に行きづまる中、内部告発が相次ぎ、告発者が解雇されたり、真実が隠されたりしているそうです。

何時に日にか、日本のロボットの活躍が期待されますが、いかがでしょうか?
by pypiko | 2014-01-22 06:32