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瑠璃のかなたに

二上山

今期の歴史読本という季刊誌では「争乱の古代史」というテーマの特集でした。最近日本の古代史に興味があるので早速購入し始めから終わりまで通読しました。最近の古代史は年々新たな発見があり面白いです。私は以前、奈良盆地と大阪府の河内との境界に近い大和高田市に住んでいたので夕日に染まる二上山は家の近くを流れる大和川の堤防からいつでも眺めることのできた思い出深い山です。
今期の歴史読本には「古代史の謎が眠る葛城―二上山と古代の神秘」というテーマでの二上山が見える二上山近くの神社の宮司さんたちを集めてのパネルディスカッションの様子も掲載されていました。そこで行われた基調講演で和田萃 京都教育大学名誉教授の「二上山の魅力、そして歩く楽しみ」も興味深く思いました。
二上山の山頂には大津皇子を葬った墓があるそうです。持統天皇が実子の草壁皇子を後継者とするために画策し、抹殺した皇子です。
この講演の中で和田教授はこのことを扱った小説折田信夫の小説「死者の書」を紹介されていました。さっそくアマゾンで購入し取り寄せてみました。著者は明治20年生まれですから随分昔の人です。まだ読み始めたばかりですが文体も古めかしく難しそうなのですが内容には興味をそそられます。読解力のない私ですが今は最後まで読み進めたいと思っています。無念の死を遂げた大津皇子が墓穴の中で目覚め独白を紡ぎだすところから物語は始まっています。この目覚めの時はおおよそ奈良時代の後期、大津の皇子の刑死から百ばかり後に設定されています。できれば次回のイタリア語講座でこの本の内容について伊作文が出来ればと思っています。
by pypiko | 2015-04-20 09:18 | その他