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瑠璃のかなたに

ディオニシウス・アレオパギタ

ディオニシウス・アレオパギタとはギリシャ語で書かれた6世紀の『ディオニシウス文書』と呼ばれる一連の神学的文献群の著者のペンネームである。

これらの一連の著作は長年、パウロがアテナイのアレオパゴスで行った説教を聞いてからキリスト教に改宗したディオニュシオスと同一人物だと考えられていた。

後年、15世紀、これらの作品は「使徒言行録」に書かれているディオニシウスとは別人によるものと判明したため、著者の区別をつけるため『ディオニシウス文書』の著者を偽(Pseudo)ディオニュシオスと呼ぶようになった。

偽(Pseudo)ディオニュシオスの四つの著作は天国と階層組織、教会の階層組織、聖なる名前、神秘神学を論じている。

著者は自らの著書をディオニシウスの著作とすることによって名声と権威を増すことと考えたものと思われる。


by pypiko | 2015-09-04 19:52