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瑠璃のかなたに

松平千秋 国原吉之助共著 ラテン語読本 19-1

19 カエサルのガリア戦争
(1)ガリア 1-ⅰ
ガリア全体は三つの部分に分けられ、その一つにベルガエ人が住み、他の一つにアクタニ人が住み、彼ら自身の言葉ではケルタエ人、我々の言葉ではガリア人と呼ばれる人々によって住まわれている。これらは全部、言語、制度、法律の点で異なっている。ガッリア族をアクタニア族からガルンナ川(今のガロンナ川)がベルガエ族からはマドロナ川(今のマルヌ川)とセクアナ川(今のセーヌ川)が分けている。これら部族すべてのうちでベルガエ族が最も強い。何故なら教養ある属州の洗練された生活様式から最も離れていて、精神を軟弱にする物品をもちこむことは稀であった。その上レーヌス川(今のライン川)の対岸に住むゲルマニア族にもっとも近くに居住し彼らと絶えず戦争をしていたからである。同じ理由からヘルヴェティ族は残りのガリア族に武勇の点で優っている。それは彼らがほとんど毎日、ゲルマン族と戦闘を行っていたからである。ヘルヴェティ族は彼らの領土で敵と戦うことを避けて、敵地で戦争を行っている。

これらの部族のうちガリア人が占拠していると述べた部分はロダヌス川の始まりガルムナ川、大洋、ベルガエ族の領土に囲まれている。さらにセクアニ族とヘルウェーティー族のところでレーヌス川に接しており北へ向かって傾いている。
べルガエ族はガリアの領土のはずれに始まり、レーヌス川の下流に達し北東に向いている。アクィーターニアはガルムナ川からピレネー山脈並びに大洋のヒスパニアにつづく部分に達しており西北に向いている。

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by pypiko | 2017-07-13 10:38 | その他