やさしいラテン語読本 47
47 戦闘
カエサルは真夜中に全軍を引き連れて、陣を出て川の方へ向かった。
けれども敵は状況を知っていて、夜が明けるやわが軍は敵の歩兵の諸部隊を丘の上に認めた。
カエサルは右翼と左翼に騎兵を配置し、わずかな言葉で兵士の士気を鼓舞した。
「兵士諸君、ローマ国家のすべての希望はわれらの勇気にかかっている。勝利は勇者のものである。」
まず敵はわが軍の左翼をついで右翼を攻め立てた。最後に彼らは中央の戦列に攻撃をかけてきた。
戦闘は長く激しく、多数の負傷者が出た。
わが軍は巨大な敵軍の歓声を恐れなかった。
白兵軍となり、まもなくわが軍は全域で敵を圧倒した。
敵の指揮官はわが手に落ちた。
カエサルは兵士の素晴らしい勇気をほめ、全員に褒賞を与えた。
そして大急ぎで故国に戻り、市民から歓呼のうちに迎えられた。