瑠璃のかなたに

2018年 07月 21日 ( 1 )

やさしいラテン語読本 46

レグルス 2

捕虜に交じってレグルスその人がカルタゴに送られた。それでカルタゴ人は大いに喜んでお互いに言いあった。「やっと我々はローマ軍に勝った。ローマ人は平和を望むだろうし、いい条件を出すであろう。」

そしてレグルスに向かってこう言った。「レグルスよ、我々はお前をローマへ送る。お前は使節として元老院へ行くがよい。もしお前の言葉によって、市民の気持ちを講和にまで動かすことが出来たらお前は鎖を解かれ自由にお前の祖国に住んでよい。だがカルタゴ軍に平和と友好を受け付けず、悪い条件を持ち出すならお前は祖国に留まることなく、カルタゴに戻り鎖と残虐な死に身をゆだねよ。」

そこでレグルスはカルタゴ軍に誓約して、急ぎ祖国に戻った。しかし元老院に入るや彼は市民に平和と友情を説得しなかった。

そこで彼は言った。「今やローマ軍は圧倒されました。カルタゴ軍は不利な条約を出すことと思います。あなたたちは敵軍よりも優れかつ勇敢な方々です。ですからもし全力を上げてあなた方が戦うならば、やがて勝利者となり、有利な条件を敵軍に持ち出すことが出来るでしょう。私はカルタゴに渡り、誓約を破らないつもりです。あなた方は士気を高め,敵軍を蹂躙していただきたい。私は鎖をも死をも恐れることなく、あなた方の愛顧にこたえたいと思います。」

レグルスは誓約を破らず、はればれとした顔つきでローマを去り、カルタゴへ戻った。

そして鎖と死に自らを委ねた。


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by pypiko | 2018-07-21 09:11 | 語学