瑠璃のかなたに

カテゴリ:その他( 313 )

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本25

25 ホラチウス コクルス
さて、オウルセンナの行為はローマ人に知られずにはいなかった。
ヴェスタ女神の巫女たちは聖火をを前にして神々に祈願し、
婦人たちは子供を引き連れて神殿に贈り物を献じ
老人たちは祭壇で犠牲獣をほうり、
青年はカンプス マルチウスで戦いに準備をし、力を振り絞って城壁を強化した。
見張りが城壁に立って、野と丘を見張っていた。
突然見張りは遠くにエトルリア人のきらめく武器を認めた。
やがて、彼は敵軍中にポルセンナと、その右にセクストゥスを見つけた。
それで市民たちは憎しみと恐れに満ちて大声で叫び、戦おうと心を引き締めた。
けれどもコンスルたちはローマ軍が少なく、敵兵が多くて頑強なので恐れていた。
[PR]
by pypiko | 2018-02-14 10:29 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本24

24 ホラティウス コクルス1
ローマではロムルス以後6人の王が次々と都の支配者となった。
最後の王タルクイニウスは傲慢で残忍であった。
彼は人民に法律を与えず、国家をよく治めることもしなかった。
かくして、ローマ人はタルクイニウスとタルクイニウスの息子、残忍で凶暴な若者セクストゥスを都から追放した。
「もはやローマ人は王を持たなくなるであろう。王ではなくローマ市民が都と国家を治めるであろう。」と彼らは言った。
一方タルクイニウスは全エトルリアの王ポルセンナのところへ赴き万事を語った。
ポルセンナは言った、「友よ、汝の受けた不正は忍び難いものであり、汝の息子の受けた不正も忍び難いものである。
私はたくさんの騎兵とたくさんの歩兵を持っている。
私の騎兵と歩兵を全部呼び集め、大軍を引き連れて汝と汝の息子を罪深い都まで導くであろう。再び汝は都を治めるであろう。
かくしてエトルリア全土を丘をも野をも伝令が急ぎ、すべての村からエトルリア人を召集した。
武器はすばらしく、兜の赤い羽根飾りは逆立ち、楯はきらめく日の光に輝いた。
ポルセンナは兵を率いてローマへ向かった。
どの村の農夫たちもひどく恐れおののいた。
エトルリア人は穀物と家々を焼き払い、木を切り倒し、音の子供を殺し、たくさんの戦利品を分捕った。
[PR]
by pypiko | 2018-02-04 19:33 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本23 

23古代ゲルマニア人
ローマの著名な著作家タキツスは古代ゲルマニア人の事情についていろいろ述べている。
ゲルマニア人の性格の単純さはローマ人によって大変褒められている。
男たちは狩猟と戦争と軍事を喜び、畑は女や奴隷によって耕されていた。
最も勇敢な男たちの中から指揮官が選ばれた。
ゲルマニア人は神殿を建てなかったので森の中や泉のほとりで犠牲をささげた。
ゲルマニア人は長い間ローマ人と戦った。
ローマ人はゲルマニアの大部分を征服した。
さてアルミニウスは祖国の自由の烈しい防衛者であった。
彼は森の中でローマの軍隊を征服したので、ゲルマニアの解放者と呼ばれている。
[PR]
by pypiko | 2018-02-01 10:06 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本20 21 22

20 バッカスと海賊 1
ローマの神々とともに、ローマの住民はバッカスも崇め、敬っていた。
バッカスは人間に葡萄酒を与え、いろいろの術を教えたからである。
農夫たちはバッカスの祭壇にはたくさんの贈り物を、特にぶどうと葡萄酒を献じ、祭壇を花やぶどうの蔓で飾った。
それで神はイタリアの地をぶどうの木を育て、危険から守ったのだった。
この神は美しくそしてぶどうの木を好んだので自分の髪をよくぶどうの蔓で飾った。
そして彼はイタリアやギリシャの人々に物を教えただけでなく、遠い国々へ船旅をして、ほかの民族にも葡萄酒を与え農耕の術を教えたのだった。

21 バッカスと海賊 2
彼はエーゲ海を渡っていたある時、小さな島へ船を操り、長い航海で疲れていたので海岸に身を横たえて安らかな眠りで身と心を休めていた。
するとやがて海賊どもも船をその島に寄せた。
海岸で美しい青年を見た時彼らはひどく喜んでいった。「 おい、見ろ獲物なしで帰国せずにすむぞ。
あの男をさらって、そっと船に乗せるんだ。そして大急ぎで捕虜をつれてアフリカに船を向けようぜ。
アフリカの住民は奴隷を欲しがっているから、あんなに美しい若者を渡せばかれらはたんまりわしらに金をくれるぞ。」
それから悪辣で卑怯な海賊どもは神をさらって船に乗せた。けれども疲れた青年はめをさまさないにした。

22 バッカスと海賊 (3)
さて、バッカスは眠りからさめ、あたり一面に青い波を見た時、怒りも驚きもせず言った。「私は愚かで卑怯なものどもを恐れはしない。やがて海賊どもは我が神意を知って恐れ、おののくことだろう。」
すると、船の真ん中からブドウの木が生えてきて高くのぼった。
木から枝が、枝から蔓が生え、一番上の枝からは紫のブドウの房がさがった。
帆はもう白色ではなく、紫の光に輝いていた。
水夫たちは船の中央の不思議な木を見て、おのの きながら神を認めた。かれらの髪は逆立っていた。
突然波間から凶暴な虎とライオンが船に上ってきて、ちぢみ上がった水夫たちに迫った。
海賊どもは恐ろしさのあまり船から海中へ身を投げた。その後ユピテルは彼らを憐れんで、いるかに変えたのだった。
しかしネプチューンは紫の帆を順風で満たし、ブドウの木の木陰でバッカスは一人はるかな国々へと航海したのだった。
[PR]
by pypiko | 2018-01-26 06:24 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本18

18 ホラティウス プエル2
ついに彼らは大空に白い鳩を見た。
鳩は空をあちこち飛びながら、葉を草深い場所へ運んでいた。
両親はその場所へと急いだ。なんと子供は草の中で無事平穏に眠っているではないか。
鳩は地上にもいたるところに止まっていた;空を飛んでは子供の体を葉で隠していた。
狼も熊も子供を殺してはいなかった。ミューズたちがまだ子供の詩人をずっと守っていたからである。
ずっとのちにすでに成人したホラティウスは大都市ローマ市に住んでいた。
けれども彼は神々しい田園とひなびた生活をほめたたえた。
[PR]
by pypiko | 2018-01-11 18:17 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読17

17 ホラティウス プエル
アプリアはイタリアの一地方である。
そこにはたくさんの美しい野がある。
草深い牧場には羊や馬や牛の群れがたくさんさまよっている。
ここにかつて、まだ小さくて父母に可愛がられていたホラティウス住んでいた。
たまたま彼は奴隷と両親からはぐれて一人で美しい牧場をぶらついていた。
花と草と神々しい田園は少年に気に入った。
けれども間もなく少年は遊びとそぞろ歩きに疲れて、草深い谷に横たわり深い眠りで心をやすめた。
一方、心配した両親は一心に子供を探した。
両親も奴隷達もひどく心配していった。
「残忍な狼と熊が森に住んでいる。狼はおそらく今にも無残に子供を殺すことだろう。」と。
こういうわけで長いこと一心に彼らは捜し歩いた。
[PR]
by pypiko | 2017-12-23 08:35 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本16

アッピウス クラウディウス
高名なアッピウス クラウディウスは古代ローマ人であった。
ローマには十分な上水がなかったので、アッピウスは長い水道を建設した。
この著名な水道アクワ・アッピアは高い地域からローマ市民のもとへ水を運んできた。
アッピウスはまたローマ市からカプアにいたる長い道路を建設した。これがヴィア・ アッピアである。
アッピウス クラウディウスの名はこの水道と道路によって顕著であったがローマの元老院のおいてもアッピウスは有名であった。
しかし晩年にはすでに盲目だったので元老院にそうたびたび主席しなかった。
[PR]
by pypiko | 2017-12-11 10:51 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本15

ロムルスとレムス2
空は再び晴れた。ローマ人はカンプス・マルチウスを再び歩いていた。
けれども王はどこにも見当たらなかった。
やがてローマの青年ユリウスがローマの道を進んでいった。
彼は左手の道端に突然、偉大な晴れ晴れとした様子のロムルスを見た。
彼はひどく恐れおののき、髪は逆立った。
しかしロムルスは優しい言葉で言った。「ユリウスよ、恐れることはない。
これからはローマ人は我が神意を崇め、ロムルスをクイリヌス(昇天以後のロムルスの神名)
と呼ぶがよい。神殿と祭壇を建てて、祭壇には贈り物を運ぶがよい。常に戦術と武器を心掛け
武装して熱心に身を鍛えるがよい。かくすればクイリヌスはローマの人民を守るであろう。」
そこでユリウスはロムルスの言葉を人民に伝えて、ローマ人は円形の神殿を建てた。
彼は円形神殿でクイリヌスの神意を崇めた。
http://pds.exblog.jp/pds/1/201712/11/01/c0173201_20181156.jpg
[PR]
by pypiko | 2017-12-11 10:07 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読本14

ロムルスとマルス1
ティべリス河の湾曲部にカンプス・マルチウス(練兵場)がある。
ローマの青年たちはカンプス・マルチウスで熱心に身体を鍛えた。
だから彼らは頑丈な身体をしていた。
競技の後で彼らはティベリス河の金色の波間で泳いだ。
ティベリス河は疲れた体を元気づけた。
たまたまここでロムスは市民の裁判をしていた。彼はよい市民をほめ悪い市民を罰した。
突然、雷鳴が人々を驚かせた。天から降ってきた大雨が男と女を追い払った。
けれどもロムスだけは落ち着いて恐れを見せずにじっとしていた。彼は天の父なるマルスを見つめていた。
するとマルスは優しい言葉で息子を呼んで彼に言った。
「おまえも充分地上を支配した。今からは天と星の中でお前の父とその他の神々とともに支配者となるがよい。
余はわが息子を天に連れ去るであろう。」それから彼は素晴らしい馬を天に駆けった。
ロムルスは父とともに星まで登った。

ロムルスとレムス
c0173201_20485383.jpg
[PR]
by pypiko | 2017-12-03 13:20 | その他

大村雄治・ 古川晴風・有田潤共著 やさしいラテン語読13

手紙
拝啓
田舎の生活を愛する者から都会の生活を愛する君へ
今、森は緑で、今が一番美しい季節です。
万物が開花し、どの牧場もどの畑も青々しています。
鳥は歌い、快いその歌声であたりを満たしています。
僕たちは野原や畑を散歩したり緑の草に寝転んだり一切のわずらわしさを忘れています。
鳥が快い歌声で僕たちを喜ばすとき、僕たちは静かにしていますが、喜びが胸にあふれてくると叫んだり歌ったりします。
昨日、僕は叔父の庭に続いている丘まで散歩しました。
晴れた空に太陽が輝き、高い木々の影を落としていました。
森、牧場、畑、すべてが生命と躍動と喜びにあふれていました。
あらゆるものが、自然がすべての人間に与える恵みを僕に思い出させたのです。
貴兄はいつまで都会をほめるのですか。
いつまで都会に住むつもりですか。
僕たちのこの喜びを早くともにしてください。
貴兄は僕の言葉よりももっと貴兄の目を信じることでしょう。
一年中で一番素敵なこの季節に僕のところへ来る気になったら、僕の言うことを聞いてよかったと思いますよ。
なるべく早くいらっしゃい。お出でを待っています。くれぐれもお大事に。
[PR]
by pypiko | 2017-12-03 13:14 | その他